[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
米国で猛威を振るっている記録的な寒波は7日、中西部から南部にまで影響が広がり、各地で過去最低気温を更新し、この数日の死者は20人を超えた。米当局は「命を奪う寒さ」と警戒を呼びかけている。今回の寒波は北極上空に寒気を閉じ込めている「極渦」と呼ばれるジェット気流の勢力が弱まり、寒気が南下してきたことが原因で、専門家は「地球温暖化の副作用」と指摘している。同じ北半球の日本も異常な寒波に見舞われる可能性がある。
7日に最も気温が下がった中北部ミネソタ州のエンバラスでは氷点下37度を記録。ニューヨークで氷点下16度と、1月7日としての過去最低気温を更新し、シカゴでも氷点下17度まで下がった。米メディアによると、各地でホームレスらの死者が出ているほか、中西部イリノイ州では列車が立ち往生し乗客約500人が救助された。航空機は数千便が運休・遅延となり、自動車の事故やエンジントラブルも相次ぎ交通機能がまひした。
「今回の寒波の異常さは、これほどの寒さを経験したことのない地域にまで南下していることだ」。米国立気象局(NWS)の主任予報士、ロバート・オラベク氏は、米科学誌ナショナル・ジオグラフィックの取材にこう指摘した。専門家は南下の原因として、「極渦」の変動を挙げる。極渦とは、北極と南極の数千メートル上空を反時計回りに回転して吹くジェット気流で、渦の内側に寒気を閉じ込める役割を担っている。気流は周期的に強まったり弱まったりする「北極(南極)振動」と呼ばれる変動を繰り返している。
気流が弱まると、寒気に押し出されるように極渦が南に下がり、寒気も南に張り出す。気流が極端に弱まったことが、今回の異常な寒波につながったと考えられている。ではなぜ気流が極端に弱まったのだろうか。「極渦は、北極圏とその外側の中緯度地域との気温差によって発生する。昔は気温差が大きかったが、近年は北極圏の気温が世界平均の2倍の上昇を記録したことで、気温差が縮小。その分、気流も弱まりやすくなった」。ベルリン近郊にあるポツダム気候変動研究所のディム・カウマウ上級研究員はフランス通信(AFP)に対し、地球温暖化が影響していると指摘した。(ゼクシオ8フェアウェイウッド)